日本大学生物資源科学部富士自然教育センター

研究

富士自然教育センター

富士自然教育センターは、富士山の西麓にある田貫湖の隣に位置し、季節ごとの富士山と自然が満喫できる環境にあります。

モリアオガエル

センター内の小池にはモリアオガエルが生息しています。本種は静岡県レッドデータブック記載種(準絶滅危惧)となっており、生息地も含めた保全の必要があります。産卵場所は池の上部に張り出した樹木の枝が選ばれ、メスは自ら作った水泡の中に300~500個程の卵を産みます。孵化した幼生(オタマジャクシ)はそのまま落下して池で成長していきます。

地域によっては比較的多数の個体が確認されますが、産卵場所の選定にどの様な環境条件(気温・湿度等の気象条件、枝の張り出し具合・樹種・高さ等の繁殖地条件、他の個体との競合条件)が関わってるかについては、未だ不明な部分が多い種です。本種が生息し、繁殖可能な小池を人為的かつ積極的に保全、創出していくためにも、これらの環境条件の解明が必要です。

湿地・湿原における水収支、植生管理のあり方に関する研究

湿地・湿原

近年減少が著しい水辺や湿地の保全に資することを目的として、センターの研究湿地や周辺地域において、湿地・湿原に生育・生息する動植物の生態学的特性やその存立条件を調査研究しています。主に動植物の種組成、開花植物における訪花昆虫の状態、水分条件の測定等を行い、湿地・湿原の維持管理手法を探っています。

センター及び田貫湖における鳥類の生息状況について

鳥調査

定期的にセンター及び田貫湖のラインセンサス調査を実施し、生息する鳥類の種組成、繁殖状況、渡り時期等について調査研究を行っています。

草原性動植物の保全学的研究

草原

全国的に草地環境の減少が懸念されていますが、センターや富士宮市北部の朝霧高原には、まとまった草地・草原が成立しています。ここには草地に特異的に生息する動植物(主に小型哺乳類や昆虫類)が生息しており、希少種も確認されていることから、その積極的な保全策の検討が求められています。草地は除草や野焼きといった人為管理が欠かせないことから、これら管理手法と動植物の保全について調査研究を進めています。

センターにおける哺乳類の生息状況と生息環境

哺乳類

センターには多様な環境が存在し、それらを利用して様々な動植物が生息・生育しています。その中でも哺乳類に着目し、種組成と主要な生息環境について調査研究を行っています。調査は目視、フィールドサイン、センサーカメラ等により実態把握を行っています。

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